導入・コンサルティング
品質は、納品直前に見つかる問題ではなく、毎日自動で走る検査にします。自社製品もそのやり方でつくり、お客様の案件も同じやり方で進めます。
レガシーシステム健診
十数年動き続けているシステムがある。まだ動くけれど、誰も触りたがらない——作った人はもういない、ドキュメントも残っていない、一行直したらどこに響くか分からない、入れ替えるといくらかかるのかも誰も言えない。健診は、実際に手を付ける前にその三点をはっきりさせるものです。いまリスクはどこにあるのか、入れ替えにいくらかかるのか、どう段階を分ければ安全なのか。
健診がいちばん役に立つのは、たいていこんなときです
- このシステムを作った人が退職・定年を迎える——本人がいるうちの引き継ぎがいちばん安く済みます
- ERP の入れ替え、クラウド移行、大きな改修の前に、旧システムに埋もれた業務ルールと連携を把握しておきたいとき
- 誰かが確認に来るとき:取引先による監査、ISO 27001 の認証、上場企業の内部統制の確認、買収前のデューデリジェンス
- 事故のあと:セキュリティ事故、システム停止、一行直したら別の所が壊れたとき
- 他人のシステムを引き継ぐとき:委託先の変更、案件の受託、新任の責任者がまず全体を把握したいとき
- 予算編成で「入れ替えるといくらかかるか」の数字が必要なとき
三つの範囲。いちばん小さいものから始めても構いません
重点健診
サブシステム一つ、またはデータベース一つ。範囲が小さくリスクも低く、まず報告書がどんなものかを見ていただくためのものです。
通常 5 営業日
NT$30,000 – 50,000
- お渡しするもの
- 現状の棚卸し、リスク一覧、意思決定者向けの 1 ページ要約。コンプライアンス対応表、コスト比較、段階分けの提案は含みません。
- ご用意いただくもの
- 対象のサブシステムを一つ決め、そのコードとデータベースのスクリプトをご提供ください。最初に 30 分のヒアリング、最後に 30 分のご説明があります。
標準健診
中核システム一式と対応するデータベース。リスク一覧、コンプライアンス対応表、移行コスト比較を含みます。
通常 2〜3 週間
NT$120,000 – 200,000
- お渡しするもの
- 下記の 6 項目すべて。
- ご用意いただくもの
- コードとデータベースのスクリプト。1 時間ほどのヒアリング(業種と対照すべき法規も伺います)。ライセンス費、サーバー費、人件費単価(コスト比較の金額はここから算出します)。ご説明の場には決裁者のご同席をお願いします。
総合健診
複数システムをまとめて診断。現状維持と各種の入れ替え方のコスト比較、段階別のロードマップを含みます。
通常 4〜6 週間
NT$250,000 – 500,000
- お渡しするもの
- 6 項目すべてに加え、システム横断のコスト比較と段階別ロードマップ。
- ご用意いただくもの
- まとめて見るシステムの一覧とその連携関係。システムごとのコード、データベースのスクリプト、コスト資料。システムごとに 1 時間ほどのヒアリングと、優先順位を決める打ち合わせを一回。
データベースはテーブル定義とストアドプロシージャのスクリプトだけで足ります。データも接続の開放も不要です。コスト資料がすぐに揃わなくても進められますが、その場合コスト比較は範囲と難易度のみで、金額は入りません。
上記はすべて税抜です。台湾のお客様には 5% の営業税を加算し、統一発票を発行します。実際のお見積りはシステム規模と技術スタックの複雑さに応じて調整します。算出方法は次の項をご覧ください。
お見積りの算出方法
上記は基礎価格で、実際のお見積りは複雑度係数を掛けて算出します。単一の現代的な言語ファミリーで単一のデータベース方言なら ×1.0。二〜三の言語が混在、または Delphi や Visual FoxPro を含む場合は ×1.3。四つ以上が混在、または Pro*C、COBOL、PowerBuilder、VB6、SAP ABAP を含む場合は ×1.6。価格は分析対象のシステムに紐づけており、御社の規模には紐づけていません。同じ 5 万行でも、純粋な C# のシステムと SQL 方言が三種類混ざったシステムでは読み解く工数が何倍も違い、同じ価格であるべきではないからです。どの区分か分からない場合は、まず重点健診から始めて、実態を掴んでから先の見積りをお出しします。
納品物
- 現状の棚卸し:コード規模、技術構成、依存パッケージ、プロジェクト間の依存図とレイヤー構成図。図は分析エンジンが生成し、読めるものを選んで報告書に載せ、必要なら描き直します
- リスク一覧:SQL インジェクション、性能ボトルネック、スキーマドリフト、握り潰された例外など。深刻度で分類し、ファイル名と行番号を付します
- コンプライアンス対応表:ISO 27001、台湾個人資料保護法、GDPR など、御社の業種に応じた枠組みへの対応
- 移行コスト比較:現状維持、その場でのバージョンアップ、技術スタック入れ替えの三シナリオを並べて比較
- 段階分けの提案:どこから着手し、どこには触れないか。各段階のリスクと工数の見積り
- 意思決定者向けの 1 ページ要約
まず完成品をご覧になりたい方へ。保守が終了したオープンソースの課題管理システム BugNET を実際に診断し、人の目で判読してまとめたサンプルです。オープンソースには運用コストがないため、サンプルのコスト比較は範囲と難易度のみで、金額は入っていません。 サンプル報告書をダウンロード(PDF、12 ページ、繁体字中国語) ›
進め方(重点健診・標準健診なら、お客様の所要時間は 1〜2 時間程度)
- 1 範囲の確定 秘密保持契約を締結し、対象とするシステムとデータベースの範囲を一緒に決めます。通常 1 日。
- 2 コードへの接続 接続方法は二通りです。分析エンジン(Agent)を御社の環境に設置して実行する場合、コードは御社のネットワークから出ません。読み取り専用のリポジトリアクセスか ZIP ファイルをご提供いただく場合は、最初に締結した秘密保持契約のもと、私の端末で分析します。通常半日。
- 3 自動スキャン Agent が棚卸し、依存関係、リスク、コンプライアンス規則を実行します。通常 1〜2 日。
- 4 人手による読み解き エンジンの出力を一件ずつ確認し、問題でないものを外し、本当に重要なものを分かる言葉で結論にまとめます。通常 3〜5 日。
- 5 納品と説明 報告書をお渡しし、30 分のオンライン説明で意思決定者に結論をご説明します。通常半日。
クラウド AI について:報告書の文章は初期設定で Google Gemini API の有料サービスを使って整え、翻訳します。送信するのは報告書の各節と分析の要約(指摘事項、ファイルパス、クラス名・メソッド名など)だけで、ソースコードは含みません。コードを分析する段階ではクラウド AI を一切呼び出しません。Google の規約では、有料サービスに送った内容は Google の製品改善には使われず、不正利用の検知と法的要請への対応のために限られた期間だけ保持され、Google が拠点を持つどの国でも一時的に保存される可能性があります。御社のコードでモデルを学習させることは一切ありません。契約時に利用しない選択もでき、その場合エンジンは定型文を使い、お渡しする報告書は引き続き私が書きます。
読めるもの、読めないもの
二つの層の違いは「解析できるかどうか」ではなく、「コンプライアンスとセキュリティの規則を走らせるかどうか」です。COBOL、Delphi、PowerBuilder、Visual FoxPro、VB6、Pro*C、SAP ABAP、Fortran、Clipper にはそれぞれ専用の構文解析器があり、プログラムと手続きを抽出し、呼び出しグラフを構築し、条件分岐とループを数え、呼び先が実行時にしか決まらない動的呼び出し箇所を洗い出します。COBOL では copybook の展開と方言の判別も行います。走らせないのはコンプライアンスとセキュリティの規則で、それらは .cs、.vb、.aspx、.sql、.config などの拡張子しか見ないため、古い言語に埋め込まれたパスワードは指摘一覧には現れません。そこから先の読み解きと結論は私が人手で補います。その部分の価値はもともと経験から来るものです。
対応範囲の一覧を見る ›健診に含まれるのは分析、評価、報告書、オンライン説明で、報告書は PDF と Word でお渡しします。実際の移行やコードの書き換えは含みません。それは別のプロジェクトであり、報告書をお読みいただき、やる価値があると判断されてからご相談します。
価値があるか分からない場合は、まずサブシステム一つの重点健診から。
システムについて相談する自社モデル持ち込み(BYOL)の導入
大規模言語モデルを自社のサーバールームまたはクラウドアカウント内に置き、データも問い合わせ内容も境界の外に出さない構成にします。コンプライアンス要件が厳しい組織や、ソースコードと顧客データを外部サービスに送れない組織に適しています。境界の整理から引き継ぎまでを担当し、その後はお客様自身で維持できます。
- 1 まず境界を決める 何が外に出てよく、何が出てはいけないかを確認し、コンプライアンス要件と既存の機器・ネットワーク条件を整理します。
- 2 選定と比較 用途とトラフィックに応じてオープンモデルとハードウェアの選択肢を比較します。費用・リスク・おすすめしない案も示します。
- 3 自社環境へ導入 自社の GPU サーバーまたは社内ネットワーク上でサービスを稼働させます。業界標準のインターフェースを使うため、後からモデルを替えてもアプリの書き換えは不要です。
- 4 ガバナンスと監査 誰が何に使い、いくらかかり、回答がどの資料に基づいたか——監査に提出できる形で記録します。
- 5 引き継ぎと再実行 導入スクリプトと設定はお客様のリポジトリに残ります。モデル変更やサーバー増設、環境の再構築も、もう一度流すだけです。
ここで重要なのはモデルの新しさではなく、境界・費用・監査可能性を先に決めることです。この三つが、そのシステムが社内で長く使われ続けるかを左右します。
お客様専用の AI ワークフローを構築することもできます。以下は、オンライン講座を運営するお客様向けに設計・構築した字幕処理パイプラインです。
ある教育機関の 30 時間講座の字幕
全 7 回、22 本の映像。機械の書き起こしには、聞き違えた語、誤った句読点、話し言葉の言い淀みがそのまま残ります。この案件のために再実行できる AI ワークフローを構築し、その分野の専門用語と話者本人の話し方に合わせて一文ずつ直し、長い発話を読みやすい単位に区切って、録音をそのまま読める文章と、正確で流れのよい字幕に変えました。
ワークフローの流れ
- 1 機械書き起こし まず音声を文字にします。これは半製品で、聞き違いも言い淀みもそのまま残ります。
- 2 一文ずつ校正 その分野の専門用語と話者の話し方に合わせて、誤字・句読点・言い淀みを直します。
- 3 自然な区切り 1 フレーム 1 文、長さを抑え、専門用語や出典が二つに割れないようにします。
- 4 自動チェック 表記の統一、文字コード、繁体字の純度、1 行の長さをソフトウェアが検査します。
- 5 タイミング合わせと納品 各文を映像の時間軸に合わせます。本当に聞き取れない箇所は推測せず、タイムスタンプ付きの一覧にまとめ、内容を最もよく知る方の判断に委ねます。
ワークフローはお客様の手元に残しました。原稿が改訂されるたびに、全体の再校正を一度ぶん省けます。同じやり方はマニュアル・研修教材・製品ドキュメントの多言語版にも使えます。
当スタジオにご依頼いただけること
ForgeHelm の導入とガバナンス支援
ForgeHelm をお客様の環境に導入し、監査対応を毎日自動で走る検査に変えます。どの要件がどの検査に対応するか、どんなときに止めるか、例外はどう承認するか——設定まで済ませ、ドキュメント化して担当チームにお渡しします。次の監査では、レポートがすでに用意されています。
オーダーメイドの AI アーキテクチャとワークフロー
多くの AI プロジェクトが止まる原因は、モデルが賢くないからではなく、最初に「何を解くのか」を決めていないことです。まず課題と成果の測り方を合意し、次に現実的な選択肢を比較します(費用・リスク・おすすめしない理由も含めて)。読み終えても判断できない資料はお渡ししません。方向が定まったら、実際に動く試作でその道筋が成立することを示し、そのまま本格構築へ進みます。最後まで当方が担当することも、途中でお客様のチームに引き継ぐこともできます。
多言語コンテンツのガバナンス
重要度の高いコンテンツの多言語納品:専門用語の統一、機械書き起こしのずれを一文ずつ修正、読みやすい区切り、そして追跡できる記録。進め方と実績は上の事例をご覧ください。
進め方
進捗報告で、会議の時間は取りません
ご要望はフォームかメールでお知らせいただくだけで結構です。提案と進捗はドキュメントと画面録画でお届けしますので、お客様とチームの都合のよいときにご確認ください。決定事項はすべて文書に残ります。
技術より先に課題を定義します
着手前に、課題と「どうなれば成功か」を文章にします。検討の結果 AI が不要、あるいは今は時期ではないと判断すれば、そのままお伝えします。
成果物はお客様の手元に残ります
スクリプト、比較表、ドキュメントはお客様の環境に置きます。契約が終わってもお客様のものであり、更新が切れたから止まるということもありません。
料金
時間単位またはプロジェクト単位で見積もります。範囲・工数・成果物は着手前に合意し、ForgeHelm のライセンス料とは別に請求します。ライセンス料に含まれる導入・立ち上げ支援については、料金ページをご覧ください。
案件についてお聞かせください
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